統合リスクマネジメントでビジネスの競争力を維持する

Galvanize

情報へのアクセスは特に競争優位を実現し得る要素です。適切な情報さえあれば、新しい機会や課題が発生するたびに情報に基づく決定を下すことができます。ですが、会社のリスクマネジメント チームが互いに連携が取れていない中で、どのようにして適切なデータを確実に手に入れられるのでしょうか。

The November 2019 Deloitte Global Risk Management Survey(2019 年 11 月公開の Deloitte グローバルリスクマネジメント調査)では、調査回答に協力した 79% の GRC 関係者がリスクデータ品質とその管理を強く懸念していると答えています。一方で、多くの企業は、社内のガバナンス、リスク、コンプライアンス(GRC)チームの連携と統合テクノロジーソリューションの不足に苦慮しているのです。

複数にわたる非連携 GRC テクノロジーやデータ分析専門業者を利用する会社は少なくなく、これがリソースや情報の共有、データの正確な分析を複雑にしています。 重要なリスク要因の全体像を把握せずに、新興リスクを特定し迅速に対処しようとしても一筋縄ではいきません。そのような状況では、潜在的な成長機会を手に入れようとしても困難を極めるでしょう。

さらに、GRC チームは、ワークフローの自動化や統合テクノロジーの導入、データの抽出や分析といった技術的な能力を有するスタッフやそうしたデベロッパーに大きく依存しなければならないこともあります。 すると適時性に影響する可能性がでてきます。また、必要な専門知識もなくこうした作業を自分たちで進めようともすれば、かなりの可能性で間違いを引き起こしかねません。

こうしたすべてのことがオペレーションを阻害し、リスクの見落としや潜在的なコンプライアンス問題を招き、その結果、罰金や刑罰など会社に不利益を生じさせるおそれさえあります。

エラーを減らし、リスクを包括的に把握することは競争力獲得につながります。だからこそ統合リスクマネジメント ソリューションへの移行が必要なのです。

統合リスクマネジメント(IRM)とは

IRM とは、リスクマネジメントが組織内の各プロセス、活動、オペレーションに統合され、全員が自分の業務に関連するリスクを理解できるようにするためのアプローチです。 これには、物流管理、製造プロセス、財務、人事、法務、IT、セキュリティ、マーケティングが含まれます。

ビジネス全体の関係者は、すべての資産、システム、サードパーティ サプライヤーに関するリスクをリアルタイムで確認し、リスク選好度に基づいて、十分な情報を得たうえで意思決定ができなければなりません。

また、IRM では、リスクマネジメント チームが迅速に脅威を解釈して脅威に対応できるように、容易なデータ アクセスを優先する文化が求められます。 サイバーセキュリティや法務だけではなく、組織のすべての領域でリスクマネジメントの役割を高めるリスクを意識した企業を構築することによって、企業全体の脅威をより効果的に管理することができます。

統合リスクマネジメント テクノロジーに投資する理由

従来の GRC には、会社の動きを鈍らせたり、間違いやリスクの見落としの可能性を増加させたりしてしまう統合ソリューションとは言い難いものや手作業主体のプロセスも多く含まれます。

それらとは対照に、統合リスクマネジメント プラットフォームはすべての機能が 1 つにまとめられているのです。 経営陣がデータ主導型の意思決定を下せるよう迅速に報告を挙げるほか、組織のリスクを把握し、保証を提供するために必要となるデータの可視性や深い洞察を GRC チーム全体に授けてくれる包括的ソリューションです。

統合リスクマネジメント プラットフォームがあれば次のことが可能になります。

  • 会社の GRC ニーズに応え、リアルタイムに実行できる自動化されたエンドツーエンドのワークフローを設計
    統合リスクマネジメント ソリューションを使えば、GRC ワークフローを自動化し、リスク スコアリング モデルを設定できるので、迅速なリスク要因特定につながります。 そしてリスク要因を特定することにより、設定したトリガーに基づいてタスクを自動化し、疑わしい記録に注意を促して是正処置を施すことが可能です。
  • 高度なデータ アナリティクスを通じて深い洞察を得る
    業者の重要度スコア計算といった一般的な GRC や IRM の事例には、事前構築済みのロボットを活用できるでしょう。 ドラッグアンドドロップ式のインターフェースでカスタムのデータ自動化を構築できるなら尚良しです。 技術チームにサポートを頼らなくても済むなら、GRC チームは必要な答えをことさら迅速に得られることでしょう。
  • データや自動化されたワークフローを一元管理
    会社全体のあらゆるデータを唯一の信頼できる情報源として提供する共有プラットフォームに組織がアクセスできなければなりません。 そうすれば、部署間の連携も取りやすく、意思決定もよりスムーズになります。
  • 複数のソースから取得するデータを統合し、現状の GRC の全体像を把握
    統合リスクマネジメント ソリューションにはさらに、プロプライエタリ ソースやサードパーティのソースからデータ情報を抽出し、組織全体のリスク要因や状況をリアルタイムで包括的に把握できる能力が求められます。 これが備わっていれば、不正のケースや統制環境における抜け穴などについてさらに深い洞察を導き出せるでしょう。
  • データをストーリーボードで視覚化情報として表示し、そしてレポートとして出力
    統合リスクマネジメント ソリューションには、ビジネスの主要なメトリクス情報をまとめて報告し、情報を視覚化して表示できるストーリーボードでデータ アナリティクスを掘り下げられる能力も必要です。 こうした各種情報をニーズ別にまとめなおせば、リスクやコンプライアンスレベルに対するチームや関係者の理解につながり、さらに細かい戦略的分析が可能になります。

サイロ化された GRC ツールやアセットの寄せ集めから統合リスクマネジメント ソリューションへと移行することで、組織全体のリスク要因やコンプライアンスの取り組みを深く見通せるばかりか、頼りになるメトリクス情報を得られるようになるので、諸事の理解や自信をもっての行動につながります。 個人レベルで問題を把握し、構造レベルで組織に影響を及ぼす動向をつかむことさえできるでしょう。

シームレスな連携のため、すべてのデータを一か所にまとめることで、GRC チームは本来すべきことに改めて全力を注げるようになります。 ただ項目をチェックしたりコンプライアンス業務にだけ力を入れたりするのではなく、こうした一連の作業は自動化してしまい、そうして生まれた余裕を使って組織に戦略的なサポートを行えるようになります。

会社組織が競争力を維持し、適切なビジネス機会をつかみ取れるようサポートするために、アジャイルに行動できる統合リスクマネジメント チームが不可欠です。 すべてのデータを 1 か所にまとめる統合リスクマネジメント ソリューションを活用することで、GRC チームは会社の成功を後押しする洞察を得られるようになります。

eBook:

統合リスクマネジメントでビジネスの競争力を高める

さまざまなデジタル戦略によって、競争に打ち勝ち市場シェアを高めることができますが、検討すべき最も価値の高い機会の 1 つは、統合リスクマネジメント(IRM)です。 本 eBook では、次の項目について学習します。

  • IRM の概要と関連するビジネス フレームワークとの違い
  • IRM を使用して競争力を獲得する
  • IRM ソリューションに何を求めるのか

eBook をダウンロード

関連記事

lang="en-US"
X

Galvanize は Diligent になりました。

製品提供、研究、GRCリソースに関する最新情報を確実に入手するには、またはGalvanize製品にログインするには、 www.diligent.com

Diligentを開く ログイン